今月の主題 内科医のためのCT・MRI
MRI—腹部
副腎・後腹膜
宗近 宏次
1
,
李 京七
1
,
信澤 宏
1
1昭和大学医学部・放射線科
pp.1116-1119
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901560
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ポイント
1)副腎と後腹膜疾患で最も役立っ検査はCTとMRIである.MRIの長所は高い組織コントラスト,多断面撮像,造影剤を用いない血管の描出である.T2強調画像にはCTにない特徴がある.
2)副腎疾患の評価におけるMRIの利点は,異所性または多発性の褐色細胞腫の局在診断,非機能性腺腫と副腎転移癌の区別(20〜30%の腫瘤は区別できない)である.一般に,MRIはCTと同等またはCTがやや有利である.
3)後腹膜疾患の評価におけるMRIの利点は,造影剤を用いない腹部大動脈瘤または下大静脈疾患の描出,後腹膜線維症と悪性腫瘍の区別である.一般に,MRIは造影CTと同等である.
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