臨時増刊特集 エコー法の現況
Ⅱ 診断と治療への応用
B 腹部エコー法
53.副腎・後腹膜疾患
平田 経雄
1
1九州大学医学部付属病院・放射線部
pp.2382-2385
発行日 1985年12月1日
Published Date 1985/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402220089
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
検査の手順とポイント
①解剖学的事項 超音波検査で副腎を描出することは,腹部超音波検査のなかで最も困難であることが多い.腹部の最後方に位置することもさることながら,大変小さい三角形ないしコンマ状の特殊な形状をした臓器であるからである.そのうえ,周囲が超音波検査の最大の障害になる脂肪組織や消化管ガスで取り囲まれており,最外部を胸郭で覆われるため,プローブの接触性が悪くなりやすい.
右副腎は,肝と右腎上極の間,下大静脈の右側下方で右横隔膜脚の右に位置し,逆V字または逆Y字状を示す.
Copyright © 1985, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.