今月の主題 内科医のためのCT・MRI
MRI—腹部
肝・胆道—early HCCを含む肝細胞癌を中心に
若尾 文彦
1
,
村松 幸男
1
,
森山 紀之
1
,
高安 賢一
1
1国立がんセンター・放射線診断部
pp.1098-1105
発行日 1992年6月10日
Published Date 1992/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901557
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ポイント
1)肝・胆道系のMRI診断には,S/N比が高く,解剖学的関係が明瞭に描出されるT1強調像と,組織間コントラストの優れたT2強調像の両者が不可欠である.
2)肝の腫瘤性病変において,T1強調像とT2強調像よりある程度の質的診断が可能であるが,Gd-DTPAによるdynamicstudyにより診断がさらに確実となる.
3)Advanced HCCは他の腫瘤性病変と異なり,T1強調像で高〜等信号を呈することもある.
4)Early HCCの検出能は通常のCTより優れ,さらに,T1強調像で高〜等,T2強調像で等(〜低)信号を呈することによりadvanced HCCと鑑別が可能である.
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