カラーグラフ 電子内視鏡による大腸疾患の診断・1【新連載】
電子内視鏡が拓く大腸
長廻 紘
1
1東京女子医科大学・消化器病センター内科
pp.185-188
発行日 1992年1月10日
Published Date 1992/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901349
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
内視鏡は器械,しかもヒトの生命・健康と直結している器械であり,その時代の技術水準を正確に反映する.ハイテク時代の内視鏡が電子スコープというわけである.従来のファイバースコープはグラスファイバーを通してものを見るという,古典時代の内視鏡と基本的には同じ原理のハードであり,ものをそのまま(直接)見るという人類あるいは有眼動物の誕生以来のソフトである.
電子スコープは,物体を直接見るのではなく,対象と眼の間にテレビをはじめとするマシーンが介在し,そのことによって直接見る以上の効果を加えるという画期的なものである1).電子スコープを硬性鏡・軟性鏡,ファイバースコープに次ぐ,第3世代の内視鏡と言うことがあるが,上記の意味から,従来のスコープをひっくるめて旧世代とし,電子スコープを新世代として二分するほうがより本質を伝えるものである.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.