今月の主題 よくわかる内分泌疾患
画像診断
インビボ核医学検査の見方
笠木 寛治
1
,
竹内 亮
1
,
日高 昭斉
1
,
御前 隆
1
,
阪原 晴海
1
,
小西 淳二
1
1京都大学医学部・核医学科
pp.1946-1951
発行日 1991年11月10日
Published Date 1991/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901221
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ポイント
1)インビボ核医学検査は内分泌領域では甲状腺,副甲状腺,副腎の疾患の診断に応用されている.
2)甲状腺疾患では123Iや99mTcを用いる甲状腺シンチグラフィーと種々の腫瘍シンチグラフィーが行われる.前者は甲状腺中毒症の診断にとくに有用であり,後者は分化型甲状腺癌の転移の検出,未分化癌,悪性リンパ腫,髄様癌などの診断に用いられる.
3)副甲状腺機能亢進症における過機能性副甲状腺の検出に201TI/123I(99mTc)サブトラクションシンチグラフィーが行われる.
4)131I-アドステロールを用いる副腎皮質シンチグラフィーにより原発性アルドステロン症やクッシング症候群の画像診断が可能である.
5)131I-MIBGを用いる副腎髄質シンチグラフィーにより褐色細胞腫の診断が可能である.6)インビボ核医学は内分泌疾患の治療にも応用されており,現在,131Iにより分化型甲状腺癌の,131I-MIBGにより悪性褐色細胞腫の治療が行われている.
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