今月の主題 炎症性肺疾患へのアプローチ
診断法
核医学検査
越智 宏暢
1
,
波多 信
1
1大阪市立大学医学部・核医学研究室
pp.213-215
発行日 1988年2月10日
Published Date 1988/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221514
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各種肺疾患の核医学検査としては,肺換気血流シンチ,エアロゾール吸入シンチ,ガリウムシンチなどが一般に行われている1).しかし,日常よくみられる急性細菌性肺炎や肺化膿症の場合は,胸部X線写真や臨床症状などから診断されることが多く,画像診断として核医学検査が行われる機会は少ない.
炎症性肺疾患の核医学的診断法としては,67Ga-citrateによるシンチグラフィが比較的多く用いられており,病巣の拡がりや病期の判定,治療効果の判定に利用されている.しかし核医学の最も重要な役割は,胸部X線写真で異常陰影が出現する以前の病変の早期検出,および異常陰影がみられる症例においては,その病巣が活動性か否かの診断にあると考えられる.
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