増刊号 わかりやすいエコー法の臨床
腹部エコー法
疾患と腹部エコー図異常
肝小腫瘤性病変の鑑別
江原 正明
1
,
大藤 正雄
1
1千葉大学医学部・第1内科
pp.342-347
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901167
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超音波検査は,操作が非常に簡便かつ容易である上に小病変の検出に優れているため肝,胆,膵の悪性腫瘍の早期診断に大きな役割を果たしている.肝細胞癌は90%以上が肝硬変を併存するため,肝硬変を主とした慢性肝疾患患者を定期的に検査することにより,径2cm以下の肝細胞癌が続々と診断されている.しかし,その反面,多くの類似病変も同時に検出されるため,確定診断がしばしば困難となる.ここでは,超音波による肝小腫瘤性病変の鑑別診断,診断の限界,次に行うべき検査法などを含め日常臨床でよく遭遇する肝小腫瘤性病変の診断について述べる.
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