増刊号 わかりやすいエコー法の臨床
心エコー法
疾患と心エコー図異常
虚血性心疾患
高元 俊彦
1,2
,
坂本 二哉
3
1東京医科歯科大学・第2内科
2佐々木研究所附属杏雲堂病院・内科循環器
3佐々木研究所附属杏雲堂病院
pp.209-215
発行日 1991年10月30日
Published Date 1991/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901146
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虚血性心疾患(心筋梗塞,狭心症)に対する心エコー図検査は,急性期あるいは慢性期のいかんを問わずきわめて有用である.とくに急性心筋梗塞患者に対しては,CCUに超音波装置を常設し経時的な観察を行えば,病態に即した適切な患者管理が可能となる.また,経皮冠動脈形成術(PTCA)や冠動脈血栓溶解療法(PTCR)などに代表されるintervention therapyの効果判定にも有用な検査法といえる.さらにドプラー法検査を的確に行えば,心室中隔破裂など重篤な合併症の診断も容易となる.
本稿では,虚血性心疾患に対する心エコー図検査の原則的な戦略法(strategy)を概説するとともに,最近の超音波検査法の進歩を紹介したい.
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