今月の主題 大腸疾患診療の新時代
内科医のための大腸疾患診断実践講座
便潜血検査と大腸癌スクリーニング
塩飽 徳行
1
,
森 幸司
1
1天神幸ビルクリニック・大腸検診センター
pp.1510-1512
発行日 1991年9月10日
Published Date 1991/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901037
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ポイント
1)免疫便潜血検査は便の中にヒトの血液が含まれているか否かを見る検査であり,大腸癌に特異的な検査ではない.
2)免疫便潜血検査は無症状者を対象とした大腸癌スクリーニングにはリスクが少なく,大腸の精検への動機づけによい検査法である.
3)免疫便潜血検査は大腸早期癌には感度の低い検査である.そこで,偽陰性を減らすために2日以上または同日2カ所の採便による検査を行う必要がある.
4)便中のHbは早くから抗原性を失うため,便を低温に保存し,できるだけ早く検査を行う必要がある.
5)免疫便潜血検査はキットの特徴を理解し,検査目的にあったものを使用する.
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