今月の主題 アレルギー疾患診療の実際
治療の実際
小児の気管支喘息—発作に対する治療
加野 草平
1
,
西間 三馨
2
1国立療養所南福岡病院・小児病棟
2国立療養所南福岡病院
pp.302-305
発行日 1991年2月10日
Published Date 1991/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900723
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●症状ならびに重症度の把握
喘息発作の主症状は,呼吸困難,喘鳴(呼気性),陥没呼吸であるが,小児においてはその年齢層が乳幼児から思春期に至るために,年齢によって喘息発作重症化の症状が異なる.
乳幼児では,呼吸が促迫し,呼気の延長がはっきりせず,鼻翼呼吸が著明となり,年長児に比べて意識障害をきたしやすく,drowsiness, semi-comaに移行しやすい.表1に当院で使用している臨床症状チェック項目表を示す.重症化していくほど,喘鳴はかえって小さくなり,呼吸音は減弱し,陥没呼吸,呼吸困難が著明となる.また,気管支拡張薬吸入前後で症状がどのように変化するかも,発作の重症度を理解するうえで重要である.
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