今月の主題 STROKE—脳卒中診療のポイント
脳卒中のリスクファクター
血小板,凝固・線溶系と脳卒中
丸山 征郎
1
1鹿児島大学医学部・第3内科
pp.2406-2407
発行日 1990年12月10日
Published Date 1990/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900621
- 有料閲覧
- 文献概要
近年の本邦の脳卒中のプロフィールは大きく変貌した.すなわち脳出血が激減し,代わりに相対的に脳梗塞(脳血栓,脳塞栓)の占める割合が増してきた.最近の統計では,都市,農村を問わず脳出血:脳梗塞の比は大体1:3〜5である.また脳梗塞の中でも大きな梗塞が減少し,小梗塞,ラクネ型,多発性小梗塞が増加しつつある.もちろんこれはCT,MRIなどの登場で診断技術が向上してきたというのも大きな理由の1つである.
ここではこのような本邦の脳血管障害のプロフィールを念頭におき,リスクファクターとしての血小板,凝固・線溶系について述べる.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.