今月の主題 膠原病—活動性の評価と治療の選択
鼎談
膠原病の免疫抑制剤療法—いつ投与にふみきるか
廣瀬 俊一
1
,
市川 陽一
2
,
柏木 平八郎
3
1順天堂大学医学部・内科
2慶応義塾大学医学部・内科
3筑波大学臨床医学系・内科
pp.2296-2306
発行日 1990年11月10日
Published Date 1990/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900603
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柏木(司会) 今日は「膠原病の免疫抑制剤療法」,とくに「いつ投与にふみきるか」というサブテーマを設けて,膠原病の治療に関してお詳しい先生方に,その現状と考え方についてお話し合いいただきたいと思います.
膠原病治療の現状を考えてみますと,なかでも全身性エリテマトーデス(以下,SLEと略)や壊死性血管炎の予後は一昔前に比べて著しく改善されてきました.その主な理由には早期診断とgeneral supportivecare,とくに抗生物質による感染症のコントロールがあると思いますが,加えて重要なのはステロイド療法の進歩だと思います.しかし,なかにはステロイド療法でも十分にコントロールができない症例もしばしばあります.
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