今月の主題 ベッドサイドの痴呆学
痴呆へのアプローチ
リスクファクターと予防
新野 峰久
1
,
近藤 喜代太郎
1
1北海道大学医学部・公衆衛生学
pp.2070-2072
発行日 1990年10月10日
Published Date 1990/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900538
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老年期痴呆の主な原因として,変性と多発梗塞を中心とする脳循環障害がある.痴呆は症候であり,基礎となる脳病変と痴呆化との関係には不明の点が多いが,基礎となる脳病変とそれに基づいて起こる痴呆は,多くの遺伝的・後天的要因の影響を受けつつ,徐々に成立すると推測される.したがって,その各段階の危険要因も同一とは限らず,相互に複雑に交絡すると考えられる.本稿では筆者らの成績とともに,これらの危険要因の研究の現状について概観する.
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