増刊号 内科エマージェンシーと救急手技
緊急画像診断のポイント
21.心エコー
中村 憲司
1
,
椎名 哲彦
1
,
酒井 吉郎
1
,
石塚 尚子
1
,
細田 瑳一
1
1東京女子医科大学付属日本心臓血圧研究所・内科
pp.1713-1721
発行日 1990年9月30日
Published Date 1990/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402900438
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的確なる診断と適切なる処置は,心疾患の救急診療においてきわめて重要である.臨床症状,臨床所見,心電図,胸部X線写真,血液ガス,さらにはバルーンカテーテルによる右心系の心内圧の情報も重要なことはいうまでもないが,一刻の猶予も許されない救急診療の現場においては,まず早期診断を心掛けねばならない.また場合によっては,救急処置を優先しなければならないこともたびたびある.バルーンカテーテルによる心内圧,心拍出量の情報は,診断よりも治療に重点を置いて使用されるべきもので,急激な心血管の解剖学的・血流動態異常の診断には,迅速性,確実性,非侵襲性を兼ね備えた超音波検査法が有用である.
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