最後までよい人生を支えるには 多死時代の終末期医療 非がんの終末期を支えるには
慢性呼吸不全
西川 満則
1
,
横江 由理子
,
久保川 直美
1国立長寿医療研究センター 緩和ケア診療部
キーワード:
Morphine
,
意思決定
,
緩和ケア
,
呼吸不全
,
気管内挿管法
,
ターミナルケア
,
非侵襲的陽圧呼吸
,
アドバンスケア計画
,
肺疾患-慢性閉塞性
Keyword:
Decision Making
,
Intubation, Intratracheal
,
Morphine
,
Palliative Care
,
Respiratory Insufficiency
,
Terminal Care
,
Advance Care Planning
,
Pulmonary Disease, Chronic Obstructive
pp.1128-1132
発行日 2013年12月1日
Published Date 2013/12/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014056479
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慢性呼吸不全の緩和ケア・終末期ケアでは,予後予測,症状緩和,意思決定支援の3つのキーワードを念頭に置くべきである.呼吸器領域や緩和ケア・終末期ケア領域の専門性の高い医師のいる病院や地域との連携が重要である.慢性呼吸器疾患の一般的な経過は,急性増悪を繰り返しながら徐々に臓器機能の低下をきたし死にいたるモデルとされ,急性増悪か終末期かの判断がむずかしいことが特徴である.この経過を踏まえ,重症度判定,予後予測,急性増悪時の対処,緩和ケア終末期ケアの開始時期,標準治療が十分に行われているか,酸素療法,呼吸困難感に対するモルヒネを使用するタイミングか,気管挿管,non-invasive positive pressure ventilation(NPPV)の導入は本人にとって有益か,看取りの場所はどこかについての意思決定支援が重要である.
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