特集 喘息・COPDと関連疾患の重要知識Up-to-date
喘息・COPD患者の長期管理と急性期の対応
喘息とCOPDのオーバーラップ(ACO)の長期管理
室 繁郎
1
1奈良県立医科大学呼吸器内科学講座
キーワード:
喘息とCOPDのオーバーラップ
,
ACO
,
増悪
,
トリプル製剤
Keyword:
喘息とCOPDのオーバーラップ
,
ACO
,
増悪
,
トリプル製剤
pp.2287-2292
発行日 2024年12月10日
Published Date 2024/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229909
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Point
◎喫煙歴のある症例に慢性の呼吸器症状(痰や咳,息切れ,喘鳴など)があれば,慢性閉塞性肺疾患(COPD)を念頭に診療し,上記症例に夜間早朝の症状の悪化や季節変動などの変動性が明白であれば喘息の合併を疑う.
◎問診が診断において最も重要であるが,スパイロメトリーはCOPDの診断に必須であり,呼気NOは喘息の補助診断に有用である.
◎喘息とCOPDが合併している状態をACO(Asthma COPD Overlap)と呼称し,増悪予防と安定期の症状軽減,呼吸機能の経年低下の抑制を念頭に喘息とCOPDの両方の治療を行う.
◎ACO症例において,喘息増悪とCOPD増悪の鑑別は事実上不可能であることが多いため,ACOの増悪抑制は喘息治療に準じて行う.
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