特集 消化器症候への実践的アプローチ
腹痛
慢性の上腹部痛—機能性ディスペプシアを中心に
中村 拳
1
,
阿川 周平
1
,
二神 生爾
1
1日本医科大学武蔵小杉病院消化器内科
キーワード:
機能性ディスペプシア
,
早期慢性膵炎
,
膵酵素異常
,
超音波内視鏡
Keyword:
機能性ディスペプシア
,
早期慢性膵炎
,
膵酵素異常
,
超音波内視鏡
pp.2133-2137
発行日 2024年11月10日
Published Date 2024/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229873
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Point
◎機能性ディスペプシアとは,症状の原因となる器質的・全身性・代謝性疾患がないにもかかわらず,食後のもたれ感・早期飽満感・心窩部痛・心窩部灼熱感といった慢性的な上腹部症状を訴えるものをいう.
◎機能性ディスペプシアの診断においては,各種検査を適切に組み合わせ,早期慢性膵炎といった膵疾患などを除外する必要がある.
◎機能性ディスペプシアの治療として,生活指導,良好な医師-患者関係の構築,薬物治療が挙げられる.
◎薬物治療では酸分泌抑制薬,消化管運動機能改善薬,漢方薬を組み合わせて用いる.
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