連載 ローテクでもここまでできる! おなかのフィジカル診断塾・11
—お腹が膨満している その4—腹水のフィジカル—病歴と視診・打診から腹水貯留をみつけよう!
中野 弘康
1
1大船中央病院内科
pp.209-212
発行日 2023年2月10日
Published Date 2023/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228722
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腹部膨満のケースを3回続けて提示してきましたが,いかがでしたか.復習ですが,“腹部膨満”から導き出される鑑別診断は,ずばり6F+αです.すなわち,Fatty(皮下脂肪=肥満),Fetus(胎児=妊娠),Fluid(液体=腹水),Flatus(腸管ガス=腸閉塞や軸捻転),Feces(便=便秘),Fatal growth(腹腔内悪性腫瘍)+尿閉であると理解します.
今回は,“Fluid”の貯留に伴って腹部膨満がみられたケースを提示します.
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