特集 避けて通れない心不全診療—総合内科力・循環器力を鍛えよう!
心不全総論
患者中心の心不全診療を目指して—予後予測モデルの上手な使い方
白石 泰之
1
1慶應義塾大学医学部循環器内科
キーワード:
心不全
,
予後予測
,
リスクモデル
,
患者中心の医療
,
patient-centered care
,
shared decision making
,
SDM
Keyword:
心不全
,
予後予測
,
リスクモデル
,
患者中心の医療
,
patient-centered care
,
shared decision making
,
SDM
pp.2118-2122
発行日 2022年11月10日
Published Date 2022/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228586
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎「治癒でなく,病気とともに生きる」ことが前提のなかで,「患者中心の心不全診療」の意義はきわめて大きい.
◎最適な治療方針の決定のために,患者・家族と予後情報まで含めた質の高いshared decision making(SDM)が必要である.
◎心不全においては,医療者や患者自身の「主観的な」予後予測の信頼性は一般的に低く,リスクモデルによる「客観的な」予後予測が有用である.
◎心不全患者に予後情報を伝えるときは,心不全の病の軌跡を考慮して,ある程度の幅をもたせて伝えるべきである.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.