連載 主治医の介入でこれだけ変わる! 内科疾患のリハビリテーション・12
疾患別リハビリ・運動療法の実際
高血圧
上月 正博
1,2
1公立大学法人山形県立保健医療大学
2東北大学
pp.1579-1584
発行日 2022年8月10日
Published Date 2022/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228454
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血圧が高くなるほど,脳心血管病,慢性腎臓病などの罹患リスクや死亡リスクは高くなる.健康日本21(第2次)では,食生活・身体活動・飲酒などの対策推進により,国民の収縮期血圧平均値を10年間で4 mmHg低下させることを目標としている1).これにより,脳卒中死亡数が年間約1万人,冠動脈疾患死亡数が年間約5,000人減少すると推計されている1).
わが国では高血圧者数は約4,300万人と推定されるが,このうち自らの高血圧を認識していない者は1,400万人,認識しているが未治療の者は450万人,薬物治療を受けているが管理不良の者は1,250万人で,計3,100万人が管理不良であり,高血圧治療はいまだ不十分とされている2).今回は高血圧患者に対するリハビリテーション(以下,リハビリ)・運動療法を解説する.
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