特集 症例から学ぶ—電解質と体液量管理のベストアンサー
電解質と体液量の管理
がん患者—抗EGFR抗体薬投与による低Mg血症と補正のタイミング
大村 健二
1,2
,
土屋 裕伴
3
,
中島 日出夫
4
1上尾中央総合病院外科
2上尾中央総合病院栄養サポートセンター
3上尾中央総合病院薬剤部
4上尾中央総合病院腫瘍内科
キーワード:
低マグネシウム血症
,
低Mg血症
,
抗EGFR抗体薬
,
大腸がん
,
頭頸部がん
,
がん化学療法
Keyword:
低マグネシウム血症
,
低Mg血症
,
抗EGFR抗体薬
,
大腸がん
,
頭頸部がん
,
がん化学療法
pp.736-740
発行日 2022年4月10日
Published Date 2022/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402228229
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症例
76歳女性
RAS/BRAF野生型のS状結腸がん肝転移に対し,FOLFIRI(5-FU/leucovorin+irinotecan)に抗上皮成長因子受容体(EGFR)抗体薬であるパニツムマブ(Pmab)を併用する化学療法(FOLFIRI/Pmab)を開始した.化学療法導入前の血清Mg値は2.2mg/dL(基準範囲:1.8〜2.6mg/dL)であった.下痢(CTCAE ver5.0 Grade 2,以下同)と白血球減少症(Grade 1),およびGrade 2の皮疹を認めた.なお,下痢は止痢薬で,皮疹は皮膚科的処置で良好にコントロールされていた.また,化学療法開始6カ月後に施行した腹部造影CT検査所見よりpartial response(PR)入りが確定した.
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