特集 がん薬物療法と腎機能低下 腎機能を考慮したマネジメントの基礎と実践
慢性腎臓病/腎不全を合併するがん患者で注意すべきがん薬物療法 抗EGFR(epidermal growth factor receptor)抗体
高橋 克之
1
,
高橋 正也
1大阪市立大学医学部附属病院 薬剤部
キーワード:
血液透析
,
モノクローナル抗体
,
腫瘍
,
Epidermal Growth Factor Receptor
,
腎不全-慢性
,
低カリウム血症
,
低カルシウム血症
,
皮膚疾患
,
Cetuximab
,
慢性腎臓病
,
Panitumumab
,
免疫学的抗腫瘍剤
,
Necitumumab
,
低マグネシウム血症
Keyword:
Antibodies, Monoclonal
,
Hypocalcemia
,
Hypokalemia
,
Renal Dialysis
,
Antineoplastic Agents, Immunological
,
Cetuximab
,
Kidney Failure, Chronic
,
Panitumumab
,
Neoplasms
,
Skin Diseases
,
Renal Insufficiency, Chronic
,
Necitumumab
pp.2681-2686
発行日 2020年6月5日
Published Date 2020/6/5
DOI https://doi.org/10.15104/J01461.2020279019
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<Key Points>◎抗EGFR抗体製剤は慢性腎臓病(CKD)/腎不全を合併する患者に使用する際は初回からの投与量調節は不要である。◎抗EGFR抗体製剤特有の副作用はCKD患者のQOLおよび生命予後に影響を及ぼす可能性があるため、慎重なモニタリングが必要である。◎CKD患者にとって低マグネシウム血症は死亡の予測因子となることが知られているため、速やかにかつ慎重に補正を行う。◎透析患者の足病変は難治性で重篤化しやすいため、抗EGFR抗体製剤の皮膚障害出現時は速やかに皮膚科医・透析医と連携し、処置する。◎ざ瘡様皮疹の予防・治療薬としてテトラサイクリン系やマクロライド系の抗菌薬を使用する際は薬物相互作用に留意する。
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