特集 皮疹はこう見る,こう表現する
よく見る皮膚疾患を発疹レベルで理解する
〈皮膚炎・蕁麻疹など〉
脂漏性皮膚炎
石崎 純子
1
1東京女子医科大学東医療センター皮膚科
キーワード:
脂漏性皮膚炎
,
脂漏部位
,
鱗屑
,
落屑性紅斑
Keyword:
脂漏性皮膚炎
,
脂漏部位
,
鱗屑
,
落屑性紅斑
pp.1868-1869
発行日 2020年10月10日
Published Date 2020/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227228
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▶疾患の概要
脂漏性皮膚炎は,顔面,頭皮に落屑性紅斑を呈する日常よく見る慢性皮膚疾患である.脂腺毛包が病変の主座であり,いわゆる皮膚の質(たち)と病気の線引きが難しい点もある.発症には脂漏部位の皮脂と,常在真菌のマラセチア菌が関与する.HIV感染症では本菌の増生による発症,増悪が知られる.
年齢からは,新生児ないし乳児に生じる乳児脂漏性皮膚炎と,思春期以降に生じる成人脂漏性皮膚炎に分類される1).
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