増刊号 豊富な処方例でポイント解説! 耳鼻咽喉科・頭頸部外科処方マニュアル
1 耳鼻咽喉科医が処方する主な薬剤の種類と使い方
向精神薬の種類と使い方
清水 謙祐
1,2
1医療法人建悠会 吉田病院精神科・耳鼻咽喉科
2宮崎大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学教室
キーワード:
向精神薬
,
精神疾患併存
,
持続性知覚性姿勢誘発めまい
,
PPPD
,
抗うつ薬
,
ベンゾジアゼピン系薬物依存
Keyword:
向精神薬
,
精神疾患併存
,
持続性知覚性姿勢誘発めまい
,
PPPD
,
抗うつ薬
,
ベンゾジアゼピン系薬物依存
pp.33-42
発行日 2023年4月30日
Published Date 2023/4/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1411203304
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ポイント
●耳鼻咽喉科患者に精神疾患の併存を認めた場合には,可能な範囲で精神疾患の診断と治療を行い,精神科医などとの連携を図るべきである.
●持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)は高率(93.2%)に精神疾患の併存を認め,多くは向精神薬による治療が必要である.
●抗うつ薬を用いる場合には,うつ病と双極性感情障害の鑑別が必要であるが,容易ではない.特に双極性感情障害の場合,抗うつ薬の投与で躁転する場合があり,注意すべきである.
●ベンゾジアゼピン系薬物は,たとえ頓用投与であっても常用量依存をきたすことがあるため,要注意である.
●患者の病状がよくならなくても落ち込むことなく,患者と自分自身に“希望”を処方することを忘れてはならない.
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