連載 ケースレポートを書こう! acceptされるために必要なこと・4
structureの原則
合田 建
1,2
,
見坂 恒明
1,2
1兵庫県立丹波医療センター地域医療教育センター
2神戸大学大学院医学研究科医学教育学分野地域医療支援学部門
pp.1358-1364
発行日 2020年7月10日
Published Date 2020/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402227102
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新規性は内容に求め,structureには求めない
新規性がきわめて高い内容が記載された画期的なケースレポートにおいては,論文のstructureはほとんど問われない.しかし,それほど画期的ではない通常のケースレポートでは,まずは「型」に当てはめて論文を書くことがacceptへ向けた近道である.まず「ケースレポートのstructure➊」を表1に示す.
論文作成には何より新規性が重要で,2つの発見(新規性)を基に論文を作成するのが,「2つわかった法」である.まず1つ目の新規性(第一新規性)については,本連載の第1・2回で紹介した「ケースレポートになりうる症例の6つの特徴➋」のいずれかに該当する必要がある.2つ目の新規性(第二新規性)もこの6つの特徴に該当していれば素晴らしい論文となるが,2つも該当することはそう多くない.そこで,第二新規性は「この発見は臨床的に有用だ」という視点からの“アイディアの新規性”とする.
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