特集 今の流れに乗り遅れない!—プライマリ・ケアでの呼吸器疾患の診かた・薬の使いかた
気管支喘息とCOPD診療の「今」
COPD増悪への対応
田辺 直也
1
1京都大学大学院医学研究科呼吸器内科学
pp.110-113
発行日 2020年1月10日
Published Date 2020/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226677
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Point
◎COPD増悪は「気道感染をきっかけに喀痰の増加,膿性化,呼吸困難増強などの症状が安定期の変動を超えて続き,短時間作用型気管支拡張薬の吸入,ステロイドや抗菌薬などの追加治療を要する状況」と定義される.
◎増悪時には,短時間作用型β2刺激薬による気管支拡張薬の追加治療を行ったうえで,抗菌薬や全身性ステロイドを必要に応じて使用する.
◎低酸素血症を認める際には,動脈血ガス分析を行い,pHの低下やPaCO2上昇の有無を確認する.
◎COPDの増悪時における補助換気療法の第1選択は非侵襲的陽圧換気(NPPV)である.増悪時の高流量鼻カニュラ酸素療法の位置づけについては更なる検討が望まれる.
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