特集 プライマリ・ケアのための—ポリファーマシー「超」整理法
ポリファーマシーの基本を整理する
ポリファーマシーの原因その2—患者要因から見えてくるもの
野々上 智
1
1こさか家庭医療クリニック
pp.2108-2111
発行日 2019年12月10日
Published Date 2019/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226612
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Point
◎高齢者では年齢層が上昇すればするほどポリファーマシーの割合は増える.
◎加齢に関わるさまざまな因子が複雑に絡み合って発症するさまざまな症候(認知機能低下・せん妄・うつ状態・転倒・栄養障害・排尿障害・不眠・慢性めまいなど)を「老年症候群」といい,ポリファーマシーや薬剤の有害事象につながりやすい.
◎慢性疾患各々が病態生理学的に関連する・しないにかかわらず併存していて,診療の中心となる疾患を設定しがたい状態を「マルチモビディティ(multimorbidity,多疾患併存)」と呼び,一般的な診療ガイドライン通りに治療を行うとポリファーマシーにつながるので注意が必要である.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.