特集 脱・「とりあえずCT」!—スマートな腹痛診療
総論(入門編)
代謝性疾患と腹痛
田中 拓
1
1川崎市立多摩病院救急災害医療センター
pp.1604-1606
発行日 2019年9月10日
Published Date 2019/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226487
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
Question
代謝性疾患が原因で起きる腹痛はどのようなものがありますか?どういう状況で疑うべきですか?
A.糖尿病性ケトアシドーシス(DKA),アルコール性ケトアシドーシス(AKA),急性間欠性ポルフィリン症,急性副腎不全などの代謝性疾患でも腹痛をきたす.いずれも腹腔内臓器の器質的疾患(腸閉塞や虫垂炎,急性膵炎,胆囊炎など)が除外され,各々の特徴である所見(後述)を認めた際に疑う.これらの疾患は疑わなければ想起できないこともあり,鑑別疾患として常に考慮する必要がある.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.