今月の主題 内科医のための他科疾患プライマリ・ケア
小児科
腹痛
大塚 親哉
1
1順天堂大学医学部順天堂浦安病院・小児科
pp.818-819
発行日 1989年5月10日
Published Date 1989/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222460
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幼児期から小児は腹痛を訴えることができる.おそらく,プライマリ・ケアで必要になる小児の腹痛の訴えは10〜20%と思われる1).比較的多い訴えであるが,その鑑別診断はそれほど容易ではない.たとえば幼児の急性虫垂炎の鑑別診断は困難なことがしばしばみられる.その理由として,腹痛の部位が特定できないことが挙げられる.特に幼児では,疼痛部位を尋ねると,大部分の患児が臍部を指さす.
本稿では腹痛を訴えて来院する小児の主な疾患を取り上げて,その鑑別診断,治療法,さらに内科医が他科へ診療依頼をするタイミングなどについて述べる.
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