増刊号 一人でも慌てない!—「こんなときどうする?」の処方箋85
どうする? 循環器
7 —どうやってサラサラにする?—抗凝固薬の使い方
小田倉 弘典
1
1土橋内科医院
pp.42-45
発行日 2019年4月1日
Published Date 2019/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402226118
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近年,心房細動およびこれに起因する脳塞栓症が増加している.一方,静脈血栓塞栓症およびこれが原因となる肺塞栓症の頻度も増加している.これらの予防には抗凝固薬が欠かせない.2010年までは,経口薬としてはワルファリン(ワーファリン®),静注薬としては未分画ヘパリンのみが使用可能であった.しかし現在は,ワルファリンのほかに非ビタミンK拮抗経口抗凝固薬(non-vitamin K antagonist oral anticoagulant:NOAC)がかなり普及し,また,低分子へパリンや静注用Ⅹa因子阻害薬も使用できるようになった.
以前より格段に選択肢が増したわけだが,それらの適応や使い分けには,いまだに混乱がみられるのが現状である.本稿では,これまでのエビデンスやガイドラインを踏まえ,主に心房細動における抗凝固薬の使い分けと管理について概説したい.
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