今月の主題 循環器薬の使い方
虚血性心疾患
抗凝固薬の使い方
青木 功
1
1杏林大学医学部・第2内科
pp.1494-1496
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222658
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抗凝固薬は,虚血性心疾患の治療に広く用いられている.しかし,その評価はまちまちで,一定の結論は得られていない.さらに,近年,ウロキナーゼや組織プラスミノーゲンアクチベーターによる血栓溶解療法が一般化しつつあり,また虚血性心疾患における血小板の重要性が明らかとなり,抗凝固薬の使用頻度は低下しつつある.現在では抗凝固療法は,血栓の発生や成長の阻止を目的として,不安定狭心症の心筋梗塞発症予防や,心筋梗塞の再発予防に用いられることが多い.
抗凝固薬には,注射薬としてヘパリン,経口薬としてワーファリンがある.ヘパリンは,虚血性心疾患のうち,心筋梗塞が適応となるが,ワーファリンは長期維持療法として,心筋梗塞のみでなく,狭心症にも適用される.
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