書評
—堀 進悟 監修 田島康介 編—マイナー外科救急レジデントマニュアル
佐々木 淳一
1
1慶大・救急医学
pp.1605
発行日 2017年9月10日
Published Date 2017/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402225100
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このたび刊行された『マイナー外科救急レジデントマニュアル』は,数多くの整形外傷手術をこなす整形外科専門医であり救急科専門医でもある田島康介先生が,自分が知りたい他科の知識や,同僚医師らからよく聞かれる質問への答えをまとめた書籍です.
対義語の一つに,「メジャー(major)」と「マイナー(minor)」があります.アメリカ大リーグにおけるメジャーリーグ,マイナーリーグといった使い方はよく知られています.その意味を『大辞林』(第三版)で調べてみると,メジャーは「規模の大きなさま・主要な位置を占めるさま・広く知られているさま・有名なさま」,マイナーは「規模や重要度が小さいさま・あまり知られていないさま・有名ではないさま」と書かれています.医学の領域でも,内科・外科・小児科・産婦人科をメジャー科,それ以外の診療科をマイナー科といった使い方がされますが,何をもって二つに分けるのでしょうか.「仕事が大変vs楽」「入院患者数が多いvs少ない」「全身を診るvs局所を診る」など,どれももっともらしく思えますが,本当のところは医師国家試験の出題の関係でいわれるようになったようです.昔は上記のメジャー科が毎年必ず出題され,それ以外のマイナー科は毎年2科が選択出題されていました.
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