特集 主治医として診る高血圧診療
Overview
日本と欧米のガイドラインの相違
斎藤 重幸
1
1札幌医科大学保健医療学部基礎臨床医学講座
pp.1712-1715
発行日 2016年10月10日
Published Date 2016/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402224396
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ポイント
●わが国の高血圧者数は4,300万人と推定され,高血圧治療ガイドライン(JSH2014)は標準的で効率的な高血圧管理のための有力なツールである.
●欧米とは異なり,JSH2014では家庭血圧測定を重視し,診察室血圧と家庭血圧の診断が異なる場合は,家庭血圧を優先する.
●JSH2014と欧米ガイドラインでは糖尿病者,CKD(蛋白尿陽性)の降圧目標に相違があるが,わが国では脳血管疾患の発症率が高いことより,厳格な降圧目標値130/80mmHg未満を採用している.
●JSH2014では積極的適応がない場合,第一選択薬はACE阻害薬またはARB,Ca拮抗薬,サイアザイド系(類似)利尿薬であり,β遮断薬は除外された.
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