特集 外来で診るリンパ腫・骨髄腫—治癒または長期共存を目指して
リンパ系腫瘍に関する治療開発のトピックス
リンパ腫に対する免疫チェックポイントを標的とした抗体療法
錦織 桃子
1
1京都大学大学院医学研究科血液・腫瘍内科学
pp.2207-2209
発行日 2015年11月10日
Published Date 2015/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223818
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
ポイント
●抗原提示細胞からT細胞へのCTLA-4やPD-1を介した抑制性シグナルは,しばしば抗腫瘍免疫のブレーキとして作用する.
●これらの免疫チェックポイントを標的とした阻害薬が開発され,造血器腫瘍や固形がんに対する治療効果が示されつつある.
●免疫チェックポイント阻害薬には,皮疹や下痢・肝酵素上昇など,独特の免疫学的副作用が存在する.
●免疫チェックポイント阻害薬の有効症例をどのように識別し,またどのように治療の最適化を図っていくかが今後の課題である.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.