特集 外来で出会う呼吸器common疾患
呼吸器系のcommon症状
慢性咳嗽への対応
新実 彰男
1
1名古屋市立大学大学院医学研究科呼吸器・免疫アレルギー内科学
pp.1448-1451
発行日 2015年8月10日
Published Date 2015/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223642
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ポイント
●咳の鑑別診断には,持続期間や痰の有無を基本に,各疾患に特徴的な病歴を熟知することが重要である.
●3週以内の急性咳嗽では急性上気道炎や感染後咳嗽が多く,3〜8週の遷延性咳嗽では感染後咳嗽が最多である.
●慢性咳嗽(8週以上)では,咳喘息,胃食道逆流症,副鼻腔気管支症候群などが主な原因となる.
●実臨床では,上気道炎が先行する短期間の咳で,発症早期の咳喘息と感染後咳嗽の鑑別がしばしば問題となる.
●病歴のポイントは,咳喘息ではしばしば夜間〜早朝に優位で季節性の変動があること,感染後咳嗽は徐々にでも自然に改善することである.
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