連載 依頼理由別に考える心臓超音波検査とりあえずエコーの一歩先へ・13
依頼理由{その12}検査室を飛び出す心エコー—カテーテル治療を支える心エコー
鶴田 ひかる
1
,
香坂 俊
1
1慶應義塾大学医学部循環器内科
pp.558-565
発行日 2015年3月10日
Published Date 2015/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223174
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いよいよ「依頼理由別に考える心臓超音波検査」の連載も最終号になりました.この連載はこれまでタイトルのとおりに,「依頼」が検査室にやってきたとき,それをどうエコーを行う側が考えているのかお伝えする,ということを主軸に扱ってきました.
しかし最近の循環器の治療手技の進歩は著しく,特に治療手技の中核を成すカテーテル治療は,開胸せずに心臓の治療を行うことを可能とし,これまでの内科医の治療の概念を大きく変えました.そのカテーテル治療が近年,冠動脈疾患から大動脈弁狭窄症(AS)などの弁膜症,そして閉塞性肥大型心筋症(HOCM)へと拡大されるに至り,エコーを行う医師や技師も検査室を飛び出して治療の現場へと足を踏み込むようになっています.そこで今回の稿では,ASに対する経カテーテル大動脈弁置留置術(TAVI),HOCMに対する経皮的中隔心筋焼灼術(PTSMA)について,術前および術中エコーの観点から取り上げたいと思います.
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