連載 依頼理由別に考える心臓超音波検査とりあえずエコーの一歩先へ・8
依頼理由{その7}胸痛~「狭心症疑い,心機能評価お願いします」の矛盾~
鶴田 ひかる
1
,
香坂 俊
1
1慶應義塾大学医学部循環器内科
pp.2274-2280
発行日 2013年12月10日
Published Date 2013/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402107246
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虚血性心疾患(狭心症や心筋梗塞)といえば心不全とならんで循環器内科の代名詞ともいえる疾患です.実際に心エコー室でも「胸痛精査」という依頼理由は本当によく見かけます.
この胸痛の診断では,なんといっても最初のアナムネ聴取が最も大事で,発症の様式,胸痛の性状,持続時間と増悪因子,随伴症状を聞き出すことによってふるい分けを行います.ここまでは『medicina』読者の方なら大丈夫ですよね? 次いで心電図所見と胸部X線所見より,鑑別を進めていくのがセオリーです.ここまでが患者さん側から取得してくる情報ということになります.
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