特集 ウイルス肝炎の薬物治療—変わりゆく治療戦略
扉
海老沼 浩利
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科
pp.211
発行日 2015年2月10日
Published Date 2015/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402223090
- フリーアクセス
- 文献概要
- 1ページ目
肝炎ウイルス,とりわけ慢性肝炎・肝硬変さらには肝細胞癌の発生を引き起こすB型肝炎ウイルス(HBV)・C型肝炎ウイルス(HCV)に対する治療法は,この数年で目覚ましく変わってきている.かつては自覚症状に乏しく,緩徐に進行するのをよいことに肝庇護薬などの投与しかせず放置されていたケースも少なくはなかったであろう.さらには,当初用いられていたインターフェロン製剤が副作用のわりに治療効果が低かったのも,治療を嫌がる患者が増えた一因であろう.
しかし,ここ数年新規の抗ウイルス薬の登場により,ウイルス肝炎の治療は目覚ましく進歩している.さらに,今後も新規の治療薬が多数上市されてくるであろうことから,われわれはこの変遷していく抗ウイルス薬治療に適宜対応していかなければならない.
Copyright © 2015, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.