増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
血液化学検査
98.総コレステロール
中野 栄二
1
1駿河台日大病院・臨床病理
pp.1864-1865
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222787
- 有料閲覧
- 文献概要
●異常値を示す疾患
1)高コレステロール血症
高コレステロール血症は,本態性(家族性の意味も含め)と続発性に大別される.本態性高コレステロール血症が動脈硬化のリスクファクターであることは,疫学的にも実験的にも確認されている.とくに冠動脈硬化性疾患はコレステロール値が高ければ高いほど,その発症率も高くなることが疫学的調査(Framingham Study)で明らかにされている.
総コレステロールの約3/4は低比重リポ蛋白(LDL)に含まれており,LDLコレステロールが血管壁に蓄積されるメカニズムが実験的にはかなり解明されつつある.
Copyright © 1989, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.