増刊号 これだけは知っておきたい検査のポイント 第4集
免疫血清検査
64.ウイルス血清抗体
山根 誠久
1
1熊本大学医学部・臨床検査医学教室
pp.1776-1777
発行日 1989年9月10日
Published Date 1989/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222753
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●異常値を示す疾患
血清中のウイルス抗体価を測定することは,採血した時点での特定のウイルスに対する自然感染,ワクチン既往歴を過去に振り返って追跡することにほかならない.したがって,多くの臨床検査項目で決められているような正常値,異常値という概念はウイルス血清抗体価の評価にはそぐわない.血清抗体測定の目的は,1)感染ウイルスを診断する,2)特定のウイルスに対する免疫状態を診断する,という2つであるが,検査に際しては,複数の血清(ペア血清)を用いる場合,単一の血清で診断する場合,の2つがある.
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