今月の主題 内科医に必要な泌尿器科の知識
泌尿器科的徴候
尿混濁
大井 好忠
1
1鹿児島大学医学部・泌尿器科
pp.2486-2487
発行日 1982年12月10日
Published Date 1982/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218059
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尿混濁以外に自覚症状がなく来診することは少ない.乳糜尿症ではフィブリン塊の排泄に伴う尿路の症状,ならびに尿混濁そのものを自覚して来診する.尿路の何らかの自覚症状の発現とともに,尿混濁に気付いて来診する症例は多い.このような場合の尿混濁は,血尿を除けば膿尿,血膿尿,塩類尿が多い.稀に精液尿,糞尿がみられる.膿尿,血膿尿では尿路または副性器の特異的・非特異的感染症が示唆される.塩類尿または濃縮尿では有意な尿中白血球は証明されない.生活歴の詳細な問診も診断上大切な手がかりとなる.精液尿,糞尿では既往の手術の聴取を怠ってはならない.主として尿混濁の成因と診断的事項,ならびに治療法針について述べる.
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