増刊号 診断基準とその使い方
X.神経・筋
22.Alzheimer病
松下 正明
1
1横浜市立大学医学部・精神医学教室
pp.2246-2248
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402222080
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■痴呆の診断基準
Alzheimer病の診断を論ずる前に,一般的な痴呆の診断基準を明確にしておく必要がある.
痴呆の診断基準については種々の報告があるが,最近よく用いられているのは,アメリカ精神医学会によるDiagnostic and Statistical Manualof Mental Disorders,Third Edition(DSM-III)による診断基準である(表1).
アメリカ精神医学会による診断基準の第3版(DSM-III)は1980年に国際疾患分類(ICD-9)を基本にして提案された分類法であり,精神医学の領域では頻用されているが,その作成された経緯についてはここでは触れない.最近(1987年),第3版の改訂版(DSM-III-R)が提案され,現在世界の各所で検討されている最中である.
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