増刊号 診断基準とその使い方
IV.肝・胆・膵
2.慢性肝炎
古田 精市
1
1信州大学医学部・第2内科
pp.1840-1843
発行日 1988年9月30日
Published Date 1988/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221915
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■慢性肝炎の診断基準
慢性肝炎は基本的には肝における単核球を主体とした慢性,持続性の炎症性細胞浸潤を伴う病態である.わが国では1979年第11回犬山シンポジウムにおいて表1に示したごとく慢性肝炎の診断基準が発表された1).この場合,実際には慢性肝炎の定義と分類として発表されているが,疾病の診断はその定義に基づいて行われ,分類されるのは当然であり,したがって診断基準と考えてよい.この診断基準は肝生検による病理所見を重視している点が特徴であるが,臨床的には6ヵ月以上にわたり肝炎が持続しているものとして,肝生検が行われない場合でもこの基準が用いられうるようになっている.
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