今月の主題 カルシウム代謝と骨
腎疾患と骨
腎性骨異栄養症
小椋 陽介
1
,
長谷川 元
2
1虎の門病院・腎センター内科
2虎の門病院・腎センター
pp.1524-1528
発行日 1988年9月10日
Published Date 1988/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221832
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腎疾患に伴って起こる代謝性骨疾患を腎性骨異栄養症という.これは尿細管異常(尿細管性アシドーシス,Fanconi症候群など)に伴うものと,慢性腎不全に伴うものに大別できるが,後者が圧倒的に多く,ここでは後者について述べる.
慢性腎不全に伴う骨異常は線維性骨炎,骨軟化症,骨減少症(骨粗霧症)からなるが,主体となるのは前二者であり,この2病変はしばしば混在する(混合型).さらに最近はアルミニウム(Al)沈着によるAl骨症,β2ミクログロブリン(β2MG)を前駆蛋白とするアミロイドが沈着して起こる,アミロイド骨関節症も腎性骨異栄養症に含められることが多い.したがって腎性骨異栄養症はhetero-geneityの内容を有している.
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