特集 もっとうまくいく! 病診連携の「伝え方」―わかりやすく伝えるための診療情報提供書作成のコツ
第Ⅱ章 <診療科別>コンサルトのポイント
A.総合診療科へコンサルト
6.リンパ節腫脹
伊藤 勇太
1
,
丸山 大
1
1国立がん研究センター中央病院血液腫瘍科
pp.479-481
発行日 2018年9月1日
Published Date 2018/9/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika122_479
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
リンパ節腫脹の原因は多岐にわたり,日常臨床においても高頻度に遭遇する症候の一つである.一般的には,触診上1.0cm以上のリンパ節をリンパ節腫脹と定義する1).リンパ節腫脹はほとんどが感染症に伴う反応性腫脹であり経過とともに改善を得ることが多い.病態としては,感染症のほかに自己免疫性疾患やCastleman病,サルコイドーシスなどの炎症性疾患に附随する反応性リンパ節腫脹と,固形がんなどの上皮系悪性腫瘍のリンパ節転移や悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍による腫瘍性リンパ節腫脹に大きく分類することができる.鑑別診断の手掛かりとして患者さんの年齢,リンパ節腫脹が局所的なものか全身的なものか,臨床経過,咽頭痛などのリンパ節腫脹に関連すると思われる臨床症状や体重減少や盗汗,発熱などの附随症状があるかどうかを念頭に置いて診療にあたる.
© Nankodo Co., Ltd., 2018