今月の主題 虚血性心疾患の最前線
心筋梗塞のconventional treatment
薬物療法
南野 隆三
1
,
佐々木 達哉
1
,
楽木 宏美
1
1桜橋渡辺病院・循環器内科
pp.2366-2367
発行日 1987年10月10日
Published Date 1987/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221356
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急性心筋梗塞の予後を左右する最大の要因は,広範囲梗塞による心不全,心原性ショックと重症不整脈の発生である.しかし,今日のCCUにおいてはprimary arrhythmiaによる死亡はほとんどみられず,急性心筋梗塞の死因の2/3を占める心原性ショックに関しても,その病態生理の解明と治療法の進歩〔強心,利尿剤に加え,血管拡張剤,補助循環,梗塞拡大防止を目的とした梗塞発症早期の冠動脈血栓溶解療法(PTCR)および冠動脈形成術(PTCA)〕により著しい改善がもたらされつつある.
本稿では,急性心筋梗塞の心不全,不整脈の薬物療法に関し,その適応と限界について述べる.
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