増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅵ 腎疾患治療薬
腎不全
162.腎不全における栄養輸液
安東 明夫
1
1大阪大学健康体育部・保健センター
pp.2152-2154
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221282
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腎不全における栄養輸液の適応は,近年増加の傾向にある.その主なものは,major surgeryの日常化,人口老齢化に伴う顕性あるいは潜在性腎障害老齢患者の手術機会の増加,さらに長期透析患者中の要手術症例の増加などによる術後急性腎不全症例であろう.他に,保存期慢性腎不全患者や長期透析患者の摂食不良のものが,一部適応となる.これらすべての適応はbaseに異化亢進状態をもち,新たな病態が加わることによって,これが一層助長される.この病態に適した栄養輸液は,これまで筆者らが推奨してきた,いわゆる必須アミノ酸療法をも取り入れた高カロリー輸液(TPN)となる.
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