増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅴ 消化器疾患治療薬
胆・膵疾患
146.胆道ジスキネジーの薬物治療
石原 扶美武
1
1東京慈恵会医科大学・第1内科
pp.2109
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221266
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胆道ジスキネジーの病態と診断
胆嚢,胆管,Oddi括約筋などの胆道系の機能的障害による胆汁排泄異常を胆道ジスキネジー(胆道機能不全)とよぶ.つまり,胆石症のような症状を示しながら,胆道系の器質的疾患である胆石,炎症,腫瘍,狭窄などや,他の臓器にも原因となる疾患を認めないものである.この原因としては,交感神経,副交感神経(自律神経因子)およびコレチストキニンに代表される消化管ホルモン(内分泌性因子)の異常による胆道内圧の変動や胆汁排出障害が関与していると考えられている.
胆道ジスキネジーの分類では,Schöndubeの分類と診断基準が最も一般的である1).
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