増刊号 これだけは知っておきたい薬の使い方
Ⅰ 感染症治療薬
下気道感染症
7.慢性気道感染症の薬物治療
谷本 普一
1
,
青島 正大
1
1虎の門病院・呼吸器科
pp.1762-1763
発行日 1987年9月30日
Published Date 1987/9/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402221127
- 有料閲覧
- 文献概要
慢性気道感染症とは
慢性気道感染症とは,通常,下気道に起こる慢性感染症をいう.下気道感染症は基本的には,一次感染でそれ自体が感染症である肺実質および間質感染症と異なり,すべて既存の気道・中間領域(気管支・細気管支)疾患を基盤として生じる.
慢性気道感染症を生じやすい疾患は,①びまん性汎細気管支炎,②気管支拡張症,③慢性気管支炎,④肺気腫症,⑤肺結核後遺症,⑥嚢胞性線維症(cystic fibrosis)などである.cystic fibrosisは欧米で多いが,わが国ではきわめて稀である.
Copyright © 1987, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.