特集 内科疾患の診断基準・病型分類・重症度
第5章 感染症
急性気道感染症
山本 舜悟
1
1京都市立病院感染症科
pp.718-719
発行日 2021年4月1日
Published Date 2021/4/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika127_718
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急性上気道炎の診断基準は存在しない.2003年発行の日本呼吸器学会による「成人気道感染症診療の基本的考え方」では,急性上気道炎,いわゆる「風邪症候群」について,「鼻腔から喉頭までの気道を上気道というが,本症はこの部位の非カタル性炎症であり,最も頻度の高い呼吸器感染症である」と述べられている1).実臨床では,気道症状だけでなく,急性の発熱や倦怠感,種々の体調不良を「風邪」と認識して医療機関を受診する患者が少なくないことには留意を要する.
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